* ひこ雑感 その10

* LSD

   LSD と言う用語が最近飛び交っております。これも、機器、いや、道具の進化から誕生した、私の指導技術の一端です。
   語学教育研究所の大会で、東大のメデイアセンターで発表する機会がありました。
   鈴木東大教授がアドバイザーでした。当時、私が見たことのない施設の教室でした。今では珍しくない施設ですが、30年前では、
   驚くばかりの施設の教室でした。
   学生の机には、テレビのモニターが設置され、教室の前面には、大型のスクリーンに映画(エデンの東)が上映され、教授は学生に
   観賞させ、時折、静止画として止める。最後の台詞の一文を用紙に書き止めさせる。このような活動の連続で、チャイムが鳴ると、
   用紙を回収して授業が終わる。次の授業は、今日の映画場面の続きから、同じような活動を始めるとのことでした。
   
   私は考えました。現在、教えている中1の生徒が東大に入学して、このような授業を受けた時、簡単だ、と応じてくれるには?
   中1、2、3でどのような指導・活動を授業に組み込んだらいいか? 思いついたのが、LSD(Last Sentence Dictation)でした。

   中学1年生の2学期から、毎時間実施しました。授業の初めに、既習の課、1課を開き、教師の後から音読させ、教科書を
   閉じさせる。教師が音読していって、適当な所で止め、その最後の文を、配布した細長い用紙に書き止めて提出させる。
   紙切り機も手動から,電動式になりました。うさぎのスタンプが、活躍しました(写真)。今や全国的に実施されているようです。


 
写真