周代初期にはこの上部はありません。
下部は「異」という字です。
「人」は本来側身形で表されており、ここに見る正面形は、つまり
「人」ではありません。
頭部が田に似ていますが、三星堆遺跡で発掘された
「目がとびだし、耳が象のように大きな」仮面のようです。
それが大きく手を拡げて何かを支えています。
一方西欧諸国各地には現在でも、建物の階、柱を支えているアトラス像が
沢山見られます。古代エジプトの壁画にもありますし、イランのペルセポリス、
インドのサンチー遺跡でもこうした像がありました。
「異」の文字はこのアトラス像に重なります。こちらはBC200年頃になると
上部が加えられています。なんと「飛」=「羽」です。
洋の東西で伝わり方が違うことを実感します。