2004年 ポルトガルの旅 4

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    9月18日 (土)
   Holiday Inn にもう一泊することにして、荷物無しの軽装になった。シントラは日帰りにした。
  地下鉄に乗る際、ホームにはそれほど人はいなかった。電車が来ると、扉はどこも空いているのに、我々が乗ろうとした扉に、
  人が殺到した。二人の男が入口に立ちはだかって、中に入れない。妻が無理やり中へ、続いて行こうとすると前後4人に囲まれた。
  とっさにウエストポーチをしっかり押さえた。ドアが閉まる間際にスリ集団は下りた。ポーチのチャックは開いていたが、
  貴重品は無事だった。一瞬の出来事だった。
   ロシオ駅でシントラ行きの one day travel ticket を購入(一人9ユーロ)。電車、バス、乗り放題の便利な切符だ。
  ロシオからシントラまで45分。雲一つない快晴だ。ようやく晴れ晴れした気分になった。434番のバスで王宮へ。
  10分くらい。旧市街の中心広場に面している。王家の夏の離宮で内部も豪華。次にムーア城跡へ。8~9世紀にムーア
  人が築いたもの。入場料2ユーロ払って、一番上の砦まで上った。30分かかった。大西洋が見える。これから行くペーナ
  宮殿も、森の中、更に高所に見える。巡回バスに乗り、更に宮殿専用バスに乗り継いで、ペーナ宮殿へ。
   ドイツのノイシュバンシュタイン城の建設はルードヴィヒ2世だが、こちらの城はそのいとこにあたるフェルディナンド
  2世の建設。1850年に完成。さすがに美しい。回廊からの眺望がまた格別だ。回廊から戻った時、妻がまじまじと見ていた。
  振り返ってぎょっとした。入口やや高所に異様な装飾があった。古代の神話で天を支えていたアトラスが、その後、建造物の
  柱や天井を支える装飾となって、どれもその重さに顔をしかめているが、こんな醜怪な顔や姿の表現は、これまで見たことが
  ないと言う。これが古代文字では「翼」だそうだ。しっかりカメラに収めた。
  マイカーで渋滞する道をバスでシントラの駅まで戻った。
  

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   ピザハットで食べながら、403番のバスを待った。
  ユーラシア大陸最西端の岬、ロカ岬へ向かった。40分足らずで到着。インフォメで10ユーロ、ユーラシア大陸最西端到達
  証明書を買った。広々とした草原に、大岩壁が大西洋に突き出ている。岩壁には灯台、草原には詩碑が建っていた。詩碑
  にはポルトガルの詩人、カモンエスの詩の一節「ここに地果て、海始まる」とある。
   7時10分のバスでリスボンに帰る筈が、バスは30分以上も遅れて到着。お陰で大西洋に沈む夕日を見ることができた。
  これ、また絶景!地の果ての詩碑から光が流れているようだった。
  バスと電車、地下鉄を乗り継ぎ、無事にホテルに戻った。
    (紀行文 ポルトガルの旅より)
  
 

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   今回はスペイン ハエンでの展示だ。山田さんとその友人ホセさんの
  尽力である。その前にポルトガルを回り、マドリッドで長女と落ち合った。
   展示に際し会場の見取り図を送ってもらって驚いた。イスラムの浴場を
  キリスト教会に改築した由緒ある建物だ。会場の壁面を妻一人では埋めら
  れない。長女にコラボを持ちかけた。長女の新作(100号)2点と小品数点を
  持って行くことになった。 
  100号の木枠運搬には、できるかどうか懸念大だったが何とか展示できた。

   

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