9月8日 (土)
エルミタージュ美術館前の船着き場から高速艇で40分、フィンランド湾に臨む眺めの好い丘陵地ペテルゴーフに
ピョートル大帝(在位1682~1725)の夏の宮殿がある。船を下りて運河沿いを進むと、前庭全体に光り輝く
金箔の像が並び、水を噴き出している。その中心にいるのがサムソン像、ライオンの口を引き裂き、20mの高さに
水を噴き上げる。1734年に対スエーデン戦の勝利25周年を記念して作られたとあるから、ピョートル大帝のみならず、
歴代の皇帝が磨きをかけて造り上げていったようだ。
ペテルゴーフの中心に位置するのが大宮殿。バロック、クラシック、ロココと流行建築様式の最高作品を一堂に
見ることができる。窓から見る反対側の庭園は見事なフランス式庭園で彼方まで、樹木が整然と並んでいた。
第二次世界大戦でドイツ軍に破壊され、その後見事に修復されたのだそうだ。
高速艇で戻り、ツアールスコエ セローへ。地下鉄のモフコフスカヤで下車。出口を出てレーニン像の広場から
マルシルートカ(ワゴンバス)で30分。エカテリーナ宮殿は青い塗装が涼やかなロシアバロック様式の建築。
大広間、絵画の間、緑の食堂、青の客間、中でも琥珀の間は見事。第二次世界大戦時にドイツ軍に持ち去られ、
現在でも行方不明。2003年に再現が完了。我々もため息と共に見入った。撮影不可だった。
大通り沿いの寿司バーでロシア最後の晩餐。
ロシアでは寿司バーがあちこちにあった。
スモークサーモンやイクラを巻いてあるが、
値段はかなり高い。オイルマネーで好景気なのか、
どこも若者達でいっぱいだ。
ボルシチはどこの店でも温かくおいしかった。
9月9日 (日)
ロシアには世界的コレクションを誇る4つの美術館がある。
モスクワのプーシキン美術館とトレチャコフ美術館。そして
サンクトペテルブルグのエルミタージュ美術館とロシア美術館。
今日は帰国の日だが午前中ロシア美術館に直行した。
1885年アレクサンドル3世(在位1881~1894)の命により創立。
その後ニコライ2世(在位1894~1917)によって1898年に
ミハイロフ宮殿が使われている。
12世紀のイコンから20世紀のソビエト美術まで40万点近くの
収蔵品である。広間に飾られたレーピンの大作には、1901年の
国会の場面が詳細に描かれていた。 (参考ールノ旅行記:ロシア)
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