写真 私と英語授業研究会

佐藤 剛 (青森県弘前市立第4中学校)

 私が英語授業研と出会ったのは、筑波大学大学院2年目の冬だった。
 教員採用試験に合格し、後は終了して青森に帰るだけという状況であった。
 そんな私に、担当教授であった卯城祐司先生が、「4月から教師になるので
 あれば、理論だけでなく指導法も学んできなさい」と紹介してくれたのが、
 長研であった。

 専門書を読んだり、実践したことをデータを取って統計的に検証する毎日を
 過ごしていた私にとって、長研で紹介されることのひとつひとつが刺激的で
 あり、一方でこんなことも知らないで3ケ月後に授業ができるのかと
 危機感を覚えたのを今でも強烈に覚えている。

 それは第20回の長研であったのだが、その時のノートを見返すと、例えば、
 「教科書も読めないで英語が得意という生徒は一人もいない」
 「復習は前の時間にやったのを振り返ればいいというものではない」
 「みんなでやったら個に返す」など、


 それからの研究会で何度も耳にすることになる名言があふれていた。
 それから終了までの3ケ月、当時「つくばエクスプレス」が開通前であったため、高速バスを使って、毎回、長研・
 授業研に通った。少しでも何か、何でもいいから身につけておかねばと必死だったのを覚えている。

 懇親会にも時間の許す限り参加した。
 その必死さゆえに、せっかく先生方が楽しい話題で盛り上がっているのに私はノートとペンを片手に、
 まだ授業の話しをしたくてはかはかして場の雰囲気を壊していたのではと、思い出すと今でも恥ずかしい。
 青森に戻ってからも、「年1回は授業研」と自分で決めて、勉強させてもらっている。授業研がなかったら
 今の私もないだろうと思う。感謝してもしきれない。