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6月19日 (金)
マルセーユから地中海沿岸をニースまで行き、
モナコを回り、再びニースからマルセーユ経由でリヨンへ。
コートダジュール(紺碧の海岸)を往復2回楽しんだ。
リヨンまで列車の旅は5時間。リヨンで1泊し、更に5時間で
トウールへ。フランスの中央部を横断するこの列車の旅も
全然退屈しない。どこまでも豊かな平野と丘陵。ちょうど
この季節、ポビーが満開だ。線路端も木陰も野生の赤い
小さなポビーが群生している。
トウールで2泊。駅近くのホリディインに荷物を置き、インフォメで
明日の城巡りのツアーの予約をし、駅の窓口で2日後のモンサン
ミッシェル行きのチケットを買った。すっかり終えて
ぶらぶら歩き、大きな傘の下でムラ―(ムール貝)を食べた。ロワーヌ川に行く途中にガディアン教会があったので、
中に入った。パイプオルガンの調律中で高らかに響いていた。音色に聞き入っていると、一人の青年がやって来て、
オルガンの所に上がっていった。やおら凄いメロディーが響いた。結婚行進曲だ。事前の練習なのか、ラッキーだった。
6月20日 (土)
9時のバスツアー。8人乗りのミニバスだが、ほぼ埋まっている。
15世紀のシャルル7世がシノン城に宮廷を移してから、ロワールには数々の名城が築かれた。
シャンポール、シュベルニー、ブロワ、ショーモン、アンポワーズ、アゼ ル リドー、
アンジェ等々。現在では中世の古城めぐりが盛んに行われ、トウールが起点になっている。
我々はシュノンソー城とダ ビンチが晩年を過ごした城館を回る。他にも行きたかったが、
一日ツアーとしては、これしかなかった。
先ずシュノンソー城。ロワール川の支流、シェール川の上に建てられている。初めは
河畔にあったのが、橋の上にも部屋を造り、川にまたがる美しい城として有名だそうな。
王の愛人に与えた城を、王亡き後正妻が自分のものにしたとか、その後も次々に城の
持ち主が替わって、「6人の貴婦人の城」とも呼ばれているとか。
内部を回ったが、料理部屋の天井に乾燥したローズマリーの、大きな束が吊るしてあったのが、
印象に残っている。
ダ ビンチの城館は大きな森に囲まれ、庭園内の小川には鴨の親子が泳いでいた。室内には
製図や模型や発明品などが、整然と展示されていた。午前中の3時間ツアーだったので、午後の
シャンポール城のツアーも希望したが、ミニバスの空きがなかった。今、シーズンでは
ないのかな、大型バスは見当たらなかった。
午後は旧市街を歩いた。更に通りを変えて、トウールの歴史を人形で構成したヒストリー館、
さらに美術館へ。ひどい陽射し。影が地面に吸い込まれそうだ。建物の蔭を歩く。
昨日寄った教会から、またオルガンが響いていた。入ってみると、中程の椅子には全部
小花が挿してあり、正面や説教壇には大きな壺に花が一杯だった。明日結婚式があるのだろう。
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