1997年 イタリアの旅 2


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 9月27日(土)
  ホテル前の地下鉄でテルミニ駅前へ。数多くのバスが並び、どれがバチカン行きか
 わからない。何人もの運転手に聞いて、やっとバスに乗る。1978年に一人旅で来ているのだ
 けれど、まったく初めての旅と同じだ。(中略)

  午後はローマ市内に戻り、まずコロッセオ。古代の巨大な円形競技場だ。二層三層四層にも
 なる高い建造物だが、後世に建築資材として持ち去られ、今の姿になったという。中は草地だが、
 広大な空間だ。ここで猛獣や剣闘士の戦いに5万の観衆が酔ったとあるが、私だって19年前に
 イタリアに来る数日前にスペイン、マドリッドの闘牛場で闘牛士の戦いに熱狂したのだ。

  フォリ インペリア通りを進んで右手、フォロ ロマーノとばかり思っていたが、そこは
 大理石の記念柱が立つフォロ トライアーノ。道を戻ってフォロ ロマーノへ。フォロとは
 公共広場のこと。クーリア(元老院)はすぐにわかった。当時は見事な装飾があったというが、
 近代ビルを見慣れている目には、4階建も意外とこじんまりと倉庫のように見える。シーザーが、
 「ブルータス、お前もか!」と倒れた階段に立ってみた。ヴィア サクラ(聖なる道)を歩き、
 この道を凱旋した人々の晴れやかな2000年前に思いを馳せた。右にはヴェスタの神殿の3本の柱が
 高く中空に伸び、左にアントニヌスのファスティーナ神殿が完全な姿で残っている。ローマに
 現存する最古のティトス帝の凱旋門まで行くと、フォロ ロマーノは終わり。元老院も神殿も
 2000年の歳月を物語る貴重な建造物だ。立ち去りがたい思いで歩くと、もう街灯に灯が入っていた。 
 すぐ目の先はさっき歩き始めたコロッセオだ。

イタリアの旅 3