作品紹介


英語教師の端くれだったので、目は国内よりも国外にありました。金文(中国青銅器文字)の「単純明快な線は外国人にも
理解されるだろう」と書体は古代文字、金文にしぼりました。最近では「最古の文明と言われるシュメールの影響を
古代エジプトも古代中国も受けていた」ことが、明らかとなり、洋の東西でも、共通要素があることに
気がつきました。「藝」、「翼」をご覧ください。

中国青銅器の鋳造は殷代のものも発見されていますが、周代(BC1000-200)のものがほとんどです。
周代前期と春秋戦国時代とよばれる後期では文字の感じが大分違います。私は周代初期の文字を好んで書いています。

美しい夕焼け空に大書したい願望は常にあって、海外では書の背景が色彩でも 全く違和感はないことから、
バックは白ではなく、カラーにしました。墨書には草木染めが合います。いろいろ草木を試しましたが、褪色が激しく、
現在ではほとんど「藍」と「福木(黄色)」です。

金文説明に当たり、以下の書を参考にしました。
白川静「字統」、陳初生「金文常用字典」、
Kenneth G. Henshall :A Guide To Remembering Japanese Characters


1 藝   2 女   3 光   

4 愛   5 永   6 旅   

7 望   8 歓   9 翼